顎顔面矯正治療とは?
顎顔面矯正治療とは、歯や顎だけではなく、頭骨や周囲の軟組織までを含め、顔全体を考慮して治療を進めていく考え方です。
顎顔面矯正では、まず骨格の不調和を診断し、顎の骨の状態を改善してから歯牙を無理なく正しい位置へと矯正していきます。
成長期のお子様はまず骨格の調和をとることをおすすめします。
また成人でも特殊な装置を用いることで、骨格の不調和を改善していくことができます。
噛み合わせと体に対する影響
歯や口の中(口腔)の健康は、からだ全体の健康状態と密接に関係しています。
噛み合わせが崩れてくると下記のような症状がおこる可能性があります。
- 強い歯ぎしり、食いしばり
- 天然歯の欠け
- 補綴物(詰め物やかぶせ物)の破損
- 歯のぐらつき
- 顎関節の痛み、口が開きにくくなる
- 偏頭痛・慢性的な頭痛・肩こり等の体の痛み、胃腸障害、体が疲れやすくなる。
噛み合わせが悪くなると、お口や顎関節への異常だけでなく、噛み合わせの悪さからとは思えないような様々な症状が体全体に起こる可能性があります。
上記症状に心当たりがある方、原因不明の頭痛に悩まれている方、また病院に通っても体の変調に対する原因がわからない方がいらっしゃいましたらぜひ一度ご来院ください。

顎顔面矯正治療を行うメリット
顎の未発達による諸症状の改善
上顎が未発達であると、鼻呼吸を妨げる場合があります。
上顎の骨を広げることで、鼻孔や気道を確保することができ、鼻づまりやいびきの改善、またぜんそくやアレルギー症状の軽減に効果が得られるといわれております。
下顎が未発達であると、舌の動きに支障が出る場合があります。
下顎の位置を調整することで、舌を本来の位置に戻すことができ、滑舌や咀嚼機能の改善に効果が得られます。
顎顔面矯正で顎全体のバランスを整え、正常な顎を維持することで、美しい歯並びと共に、体の健全な機能発育をサポートしてまいります。
顎顔面矯正治療の流れ
顎顔面矯正治療では、口腔内に急速拡大装置と呼ばれる、顎の骨全体を広げる特殊な器具を使用します。急速拡大装置を装着することで顎の正常な成長を促し、健全な歯並びを得られるように調整していきます。その後、調節した歯並びの後戻りを防ぐため、保定装置を一定期間装着します。急速拡大装置を用いた治療は、小児期から成長期のお子様に用います。
噛み合わせに問題があるお子様の場合、顎の発達を上顎が妨げている場合が多く見られます。顎が健全に発育された後、歯並びを整えていくことが、根本的な噛み合わせ治療となります。顎の成長はお子様により違いが見られるため、それぞれに合った装置と治療を行なってまいります。また、大人の患者様にも、特殊な装置と歯列矯正を組み合わせることで、治療を行うことが可能です。

